1、異世界おじさんとは
17年間の昏睡状態から目覚めたおじさんは、異世界「グランバハマル」からの帰還者だった……。現実→異世界→現実と渡り歩いたおじさんと、甥っ子たかふみによる、新感覚異世界&ジェネレーションギャップコメディ!
引用元:ComicWalkerより(KADOKAWAが運営している無料コミックポータルサイト)
引用元:異世界おじさん1話より
「異世界おじさん」は、作者:殆ど死んでいるによるマンガ作品。WEBコミック配信サイト『Comicwalk(コミックウォーカー)』(KADOKAWA)にて2018年6月29日から連載を開始し、2021年6月16日より『WebComicアパンダ』に移籍して連載しています。略称は「いせおじ」。2021年6月時点で累計発行部数は150万部を突破しており、2021年6月18日、テレビアニメの製作が決定しました。放送時期は未定。放送が楽しみです。
賞歴
- 「次にくるマンガ大賞2019」 WEBマンガ部門 第8位
- 「このマンガがすごい!2020」 オトコ編 第11位
- 「BOOK☆WALKER大賞 2020」 準大賞
2,3話の感想(※ネタばれ無し)
2話でインターネットを覚えたおじさんはどうやらネットオークションを巡回して自分好みの物を探している様子。商品名こそ出ませんが「昔、あったなあ」と感じさせる携帯電話がチラホラ見られます。おじさん的にスライドするギミックがある物が好みのようです。私も学生時代、縦のスライド式の携帯電話持っていたなあ…とか感じました。確かボタンをワンプッシュするとスライドするタイプだったんですが壊れてしまい最終的に手動でスライドしていた記憶があります。ですがスマホの登場により、そういった携帯電話も見かけなくなりましたね。作品内でもスマホについて「技術革新だ」とおじさんが感心していました。ふと、俺もひとつ技術革新をやったぞ、と異世界での出来事を話し出し、たかふみも目を輝かせて話に飛びつきました。更に、おじさんの魔法で映像も見れることになるのも良しです。
面白いところ
今回のテーマ「技術革新」について:それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す言葉。
本来なら長年の経験や知識などによって技術は向上するわけですが、異世界モノにおける 「技術革新」 は、現代人が異世界に行くことで現代人ならではの知識や技術により大きな発展がみられるのがお約束です。たかふみもそれを知っているから興奮しています。どうやら水不足に困っている村をおじさんが現代知識と魔法のアイテムを活かし、打開策を講じたのですがその結果はいかに。
おじさんの話す内容はとても面白く、今後のキーとなるキャラも初登場します。新キャラはおじさんとどのように関わっていくのか、一体、おじさんは何をしたのか、まだ見てない人には読んでもらいたいです。しかし、公式サイトは無料公開していないんですよこの3話。ぜひ公開してください。
おじさんが語る異世界の話とは…
そして魔法を使い空を飛んで向かう場所とは…
引用元:異世界おじさん3話より
4,17年前の携帯電話(おまけ)
本作の時代背景は、現在が2017年秋。おじさんは17年間昏睡していた、とあるので、17年前とは2000年になります。興味が出たのでちょっとその時代の携帯電話について調べてみました。
現実では1990年代半ばまではポケベルがメインの時代でした。携帯電話自体は登場していたもののあまり使う人はいなかった様子。その背景には、1994年まで携帯電話の端末はレンタル制、というものがありました。その後、今みたいに携帯電話の端末を購入出来るようになり次第に普及していきました。
更に、携帯電話からインターネットへ接続できるようになったり、液晶が搭載されカラー表示が出来たり、好きな音楽を着信音に設定できる「着メロ」の登場、2000年には、カメラ付携帯電話で撮影した静止画を別のユーザーに送信するなど機能の拡張が次々に起こり、本編でいう「技術革新」が起こっている状況でした。今ではどれも当たり前に出来る機能ですが、その頃は少しずつ機能が追加され、その機能も各社が技術を競い合うことで向上し、テレビのCMでもより音が良くなった、画質がきれいになった、などアピール合戦にも熱が入っていました。
特にNTTドコモが1999年に開始した「iモード」というサービス。Webサイトの「iモードサイト」と、メールサービスの「iモードメール」を利用できました。当時は “世界初” の携帯電話からインターネットに接続することが出来るサービスであり画期的でした。パソコンの普及率も高くなく、当然ながらネットサービスも多くはありませんでした。ですが、多くの方が利用することにより良いサービス、新たなサービスがどんどん生まれIT分野の急成長につながった要因にもなりました。
iモードに対応した最初の携帯電話は、1999年2月22日に発売された、富士通製「デジタル・ムーバ F501i HYPER」です。その後、NEC製の「N501i」、三菱電機製の「D501i」が発売され、Panasonicブランドで松下通信工業(当時)製の「P501i」も発売されました。形としては折りたためないタイプと折りたためるタイプがあり、アンテナやボタンの有無、画面が小さいなど今のスマホと比べると進化をより感じることが出来ます。(画像が手元になくすみません)
また、auが提供する携帯電話によるインターネット接続サービスのことはEZweb(1999年4月開始)、J-PHONEはJ-スカイ(1999年12月開始)と各社も競争に加わります。これによりサービスの多様化、携帯電話普及に拍車がかかったと思われます。
現在はタッチパネル式のスマホが主流ですが、これまでの携帯電話の急速な進化を見直すと新たな「技術革新」がいつ起きてもおかしくない、そんな気持ちにさせてくれます。
おまけのつもりが長くなってしまいました。調べると懐かしさと技術の進化にワクワクしてしまいました。今回はここまで。読んでいただきありがとうございます。
5,作品情報
作品名 | 異世界おじさん1巻 |
発売日 | 2018年11月21日 |
漫画 | 殆ど死んでいる(作者名) |
出版社 | KADOKAWA |
レーベル | MFコミックス |
収録内容 | 1話~7話とおまけ、計8話分 |